10年前と今と。

マイマイ新子と千年の魔法』公開宣伝会議の場で話を聞いてみて、考えるところがたくさんあった。特に『マイマイ新子』が作品単体ではなく、その現象そのものが作品になりつつあると言ったことは、映画を情報ではなく文化として扱う第一歩だと思う。別の機会に書きたいのですが、ある監督が「昨今の映画は文化ではなく情報である」と舞台挨拶で話していて、では文化とは何かと考えて見えると、それはその作品が自分のライフスタイルにどれくらい影響を与えるのかで決まるのではないかと思いました。


それで思い出したのですが、私が上映会をやっていた10年前にこう聞かれたことがありました。

−これから濱田さんの人生でまた素晴らしい映画と出会うことと思いますが、もしそれがまた今回と同様な不幸にあったらどうされますか?
濱田さん「『ユンカース』は完成度からいえば、メジャーな映画です。ジブリ作品のそれに匹敵しますし、この作品がお蔵に近い状態にあるのが変なのです。それは観て頂ければ理解出来ると思います。ですから、もし何らかの形で上映会を行なうなら、不幸とは言わなくても自分が観たい作品『ミツバチのささやき』や『シベールの日曜日』なら機会があったら上映会を開いてみたいと考えています。幸、不幸は置くとして、私自身のライフスタイルに合った作品にこれからも接して行きたいと思います。その上で、どうしても我慢出来ない事態になれば、また自分でやるでしょう」
http://sprocket.eek.jp/monthsp/month2000July-3.htm

2000年7月に「シネマ茶屋すぷろけっと」のじんけしさんにインタビューされた時に話したことです。多少、偉そうですが若気の至りですので許して下さい。このあたりは次の機会に書きたいと思います。


このじんけしさんの2000年7月の記事は、他に『アイアン・ジャイアント』と『Gods and Monsters』に関わった「普通の人」のインタビューが載っていて、昨今の『マイマイ新子』の動きが気になっている人は一読すると参考になると思います。
2000年7月号「映画館で観たい」



▲徹夜でDMを封入れするとか、もう体力的に無理だと思う。この時で650枚超。


ではまた。